東京シティ・フィル
東京シティ・フィル第387回定期演奏会 ホールのロビーのド真ん中に武満徹のプレートが据えられている東京オペラ・シティのタケミツメモリアル・ホール。ここを本拠地としているシティー・フィル10月定期の一曲目は没後30年に因んで武満徹の「夢の時」(1982)…
シティ・フィルのオータム・シーズン幕開けは、没後90年を迎えたオットリーノ・レスピーギの”古典に思いを寄せた典雅な組曲”と”壮大な音の絵巻物”が中心だろう。しかしショパンの協奏曲とプッチーニの前奏曲がそれらに挟まれている洒落たプログラムだ。学問…
戦争犠牲者の死を悼み不条理な戦争という行為に警告を発した、平和主義者ベンジャミン・ブリテンと詩人ウィルフレッド・オーウェンによる大傑作である。今年はブリテンの没後50年にあたり更に明後日は太平洋戦争の終戦記念日でもある。誠に時を捉えた渾身の…
東京シティ・フィルの本拠地オペラシティコンサートホール:タケミツ・メモリアルが6月末まで改修中だったので、今シーズン初の定期は7月という遅い時期の開催となった。その初っ端から生誕120年のショスタコーヴィチの二曲のヴェイオリン協奏曲の間に没後30…
東京シティ・フィル創立50周年特別演奏会の第二弾は、2月の第6番に続いてマーラー作曲の交響曲第2番ハ短調「復活」ハ長調である。指揮はもちろんこの作曲家のスペシャリストとして名を馳せる常任指揮者高関健だ。半世紀に及ぶ楽団史のなかで高関を常任指揮者…
定期演奏会の本拠地としている初台のタケミツホールが改修のため夏まで利用不可ということで、年頭の2つの定期演奏会が本団「創立50周年記念特別演奏会」に置き換わったような型である。演目は二つとも常任指揮者の高関が熱心に究めるマーラーの交響曲で、今…
創立50周年の節目を迎えたシーズンの末尾を飾る定期演奏会の曲目はオリビア・メシアンの「トゥーランガリラ交響曲」一本だ。昨今メキメキと力をつけてきたこのオケの今の力量を満を持して世に問う選曲と言えようか。指揮はもちろんこの発展の立役者である常…
創立50周年のオータム・シーズンの幕開けは演奏会形式のヴェルディ作曲「ドン・カルロ」(四幕版)である。指揮はもちろん常任指揮者の高関健。配役はドン・カルンロ小原啓楼、ロドリーゴ上江隼人、フィリッポII世妻屋秀和、エリザベッタ木下美穂子、エボリ…
嘗てシティ・フィルの指揮研究員を務めていた経歴のある松本宗利音(しゅうりひと)の東京オペラシティ定期デビューである。名前を聞いてあの名指揮者カール・シューリヒトを思い浮かべるのは私だけではないだろうが、父親が自らが敬愛する大指揮者の苗字に…
首席指揮者の藤岡幸夫を迎えて、このきな臭い昨今全ての人の思いを代弁するかのようなレイフ(ラルフ)・ヴォーン・ウイリアムスのカンタータ「我らに平和を与え給え」をメインに置いたプログラムである。といは言えその前に演奏されたベートーヴェンのバイ…
今年創立50周年を迎えるシーズン開幕である。常任指揮者高関健の薫陶を得てこの10年に目覚ましいばかりの実力をつけ、今や東京のトップオケを凌ぐ演奏さえ披露してくれている東京シティ・フィル。嘗ての「東京で7番目のオーケストラ」のいささかひ弱な雰囲気…
思い返せば4年前の今頃はコロナ禍の中で多くの音楽会が中止されたり変更されたりしていた。そんな感染症の状況は未だ完全に払拭された訳ではないのだが、そんなことが遠い過去のことになり平常な生活が戻ってきているのが実に不思議だ。さてTCPの今年度最後…
首席客演指揮者藤岡幸夫の指揮する不思議な取り合わせの演奏会。一曲目はフラームスの交響曲第3番ヘ長調作品90。4曲ある彼の交響曲の中では私は最も苦手としてきた曲だ。全4楽章が全て弱音で終わるので若い頃からその盛り上がりに欠ける音楽が心を掴まなかっ…
今年創立50周年を迎えた東京シティ・フィルの2025年最初の定期は、メインにグスタフ・マーラーの交響曲第7番ホ短調「夜の歌」を据えたプログラムだ。指揮はもちろん常任指揮者の高関健である。高関は2022年8月に開催された自身の「第50回サントリー音楽賞受…
当団首席客演指揮者藤岡幸夫の指揮に上原彩子をソリスト迎え、プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番ハ長調作品26とラフマニノフの交響曲第2番ホ短調作品27を組み合わせた熱いプログラムだ。プロコフィエフは7月に京都で同じく上原と沖澤のどかの指揮で聴いたば…
常任指揮者高関健が振るスメタナの連作交響詩「わが祖国」全曲である。高関は2015年4月の楽団常任指揮者就任時のお披露目定期でもこの曲を取り上げ、それまでこの楽団からは聞いたこともないような密度の濃い音と音楽に大層驚いたことを鮮明に覚えている。そ…
東京シティ・フィル秋のシーズンの開幕は、常任指揮者高関健の振るブルックナーの交響曲第8番ハ短調だ。このオケは2020年8月にこの組み合わせで第2稿ハース版を使用した立派な演奏を残したばかりで、それはCDにも記録されている。しかし今回は生誕200周年と…
ウイーン古典派プログラムの模範のような選曲の定期を振るのは古楽界を代表する指揮者(チェロ奏者)鈴木雅美だ。オケはティンパニとトランペットにピリオドスタイルの楽器が用いられ、フルートは木製。弦のビブラートは抑制されてスッキリした響で統一され…
快進撃を続けるコンビ10年目に突入した常任指揮者高関健と東京シティ・フィル。2024/25年のシーズンは、華々しくR.シュトラウスの楽劇「ばらの騎士」より第一幕および第二幕より序奏とワルツ集で幕を開けた。これは作曲者自身が編曲したヴァージョンだそう。…
2023年度最後の定期は、常任指揮者高関健の指揮でシベリウスとマーラーの2曲。この二人は5歳違いのほぼ同年齢だが、その作風は雲泥の差だ。プレトークによると作曲についての考え方も全く相入れなかったらしい。最初に置かれたシベリウスの交響詩「タピオラ…
首席客演指揮者藤岡幸夫が振る2月定期だが、ロッシーニ、菅野祐悟、サン=サーンスという組み合わせの意味はよくわからない。まずはロッシーニの歌劇「ラ・チェネレントラ」序曲だが、まあ予想通りシンフォニックにオケを鳴らした演奏で「ロッシーニ感」はゼ…
常任指揮者高関健が振る今シーズン最後のティアラこうとう定期は大入満員の大盛況。その理由は二曲目にあるのだが、プレトークで高関は他の曲にも力を入れているので楽しんでくださいとのこと。そしてスターターは、当日はモーツアルトの誕生日だということ…
シティ・フィルは今回の指揮者沖澤のどかを2021年2月のティアラこうとう定期に招聘していた。しかしコロナ禍の中で来日が不可能となり師の高関健が代演した経緯がある。だから今回はそのリヴェンジ公演とでもいえようか。しかし曲目はその時とはガラリと変わ…
そもそも2020年3月の第332回定期に予定されていたこのプッチーニの歌劇「トスカ」(演奏会形式)だが、コロナ禍で演奏会自体が中止に追い込まれ、一旦は同一キャストでその年の8月への延期が発表された。しかしその時点でもまだ情勢が合唱付きのオペラを公演…
在京のどのプロオケより遅く東京シティ・フィルの来年度プログラムが発表された。このオケの場合、タケミツメモリアルホールで開催される定期が9回とティアラこうとうで開催される定期が4回なので、年間たった13回しか定期演奏会がない。しかし毎年決して集…
去る8月に急逝した桂冠名誉指揮者飯守泰次郎が指揮する予定であった演奏会であるが、常任指揮者高関健が代わって指揮台に登ることになった。曲目はワーグナーの歌劇「さまよえるオランダ人」序曲、楽劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死、そしてブル…
東京シティ・フィルのオータムシーズン開幕は、常任指揮者の高関健によるジェルジ・リゲティ生誕100年に寄せたハンガリー・プログラム。まずはこの8月15日に突然逝去されたこの楽団の桂冠名誉指揮者飯守泰次郎氏を悼んで、故マエストロが敬愛しそのスペシャ…
シティ・フィル定期へは7年ぶりの登場になる重鎮秋山和慶を迎えてのロシア音楽プログラムだ。とは言いながら名曲揃いのそれではなく、当夜の選曲はシティ・フィルらしく実に凝ったものだった。まずスターターはリャードフ作曲の交響詩「キキモーラ」作品63。…
吉松隆の伝導師を自認する首席客演指揮者の藤岡幸夫が振る予定だった演奏会。しかし肺炎のため入院治療が必要ということで、急遽曲目変更なしで二人の代演者による公演となった。前半は常任指揮者の高関健が引き受けて、まずはシベリウスの「悲しきワルツ」…
桂冠名誉指揮者の飯守泰次郎が指揮するブルックナーの交響曲第8番ハ短調だ。この組み合わせで2015年の5月の定期に取り上げられた記録があるが、その時は弦の薄さや木管のアンサンブルに問題があり、悪くはなかったが手放しで誉められなかった演奏だったよう…
