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主にコンサートの感想を書き連ねた備忘録

プラハ国立歌劇場「椿姫」(2003年10月23日)

プラハ国立歌劇場公演の「椿姫」。お目当ては「アンナ・ボレーナ」で名唱を披露したテオドシュウであった。装置から衣装まで白と黒しかない趣味がよくシンプルな舞台で繰り広げられたドラマは、プリマの一人舞台であった。それにしても、机もベットも無しっていうのは考えものの感がある。プリマは一幕のアリアからかなり奔放に歌いまくるが、その力の余りかスタイル感が欠如してしまった。歌声こそ東京文化会館の隅々まで響き渡ったが、ピアニッシモとフォルテッシモに重点が置かれてその間の声質に腰が無くなってしまうので、いま一つヴェルディの強靭なメロディが生きてこない印象があった。(不調か?)その意味ではアルフレードとジェルモンは良く、いくぶん小ぶりではあったが端正な歌を聞かせてくれたが、そうなると釣り合いが取れない。取り分け会話劇的な2幕はバランスが勝負である。演出で関心したのは3幕で、ビオレッタを罵倒する場面が酔いつぶれた末の出来事であるという設定はなかなか説得力があった。それにしてもヴェルディを満足に上演するのは難しい、基本的にスタイルを崩さず確りと歌われる事が前提で、その上に何があるかでの勝負である。ドニゼッティでの成功が必ずしもヴェルディには結びつかないのである。